Instrument
Piano Solo or Mixed Chorus (in seven parts) or other Wind Instruments
Programme Notes
雲は身近な大自然である。
常に流れていて、
昨日あった雲が今日もそこにある事はない。
始まりも終わりもなく
ある部分は形を変えながら他の部分と撚り合わさり
渦巻いて巨大な雲の一部分になったかと思うと
いつの間にか散り散りに消えて行く。
見る者に何かを想像させる形になることもあるが
それもひと時のことである。
風に流されて行く無数の巻雲は
何声もの旋律の流れのように感じられる。
雲という現象に音楽を聴く作曲家は
少なくないと想像する。
“Clouds”の音楽は、ある日ある場所に現れた
名もなき素晴らしい空の写真を元に
作られている。
流れて行く雲ではなく
切り取られて静止した雲が題材である事は、
雲の音楽として本来ではないかもしれないが、
ある瞬間に全天で鳴り響いていたものとして
雲の抑揚を音にしたいと思った。
方法としては、
写真上の全天にかかる雲の量の変化を元に
天気を決定するように音を配置し、
システマティックに曲を構築した。
楽器は指定していないが、
ピアノもしくは息を使う楽器を想定している。
“Clouds”を演奏する際は、
マイクを通した楽器の音に
「音の陰影(Reverb)が、雲の動きによって
リアルタイムに変化するプログラミング」を施す。
今後、様々な土地の雲と共に
演奏/記録をしていく事を考えている。
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